畑に薬剤を散布するとき、農業用ドローンを活用すると大幅な時間短縮になります。農業用ドローンは農家の人にとって便利な機器です。しかし、農業用ドローンは事故が多いと不安な人もいるかもしれません。そこで今回の記事では、農業用ドローンは事故が多いといわれる原因や、事故防止の対策について解説しましょう。
農業用ドローンの実態とは
近年話題のドローンは、いまでは農業の現場でも活躍しています。ドローンを活用すれば農薬などを散布する作業が楽になりますが、事故が起きる場合もあります。ここでは農業用ドローンの活用例や事故例などの実態について説明しましょう。
薬剤散布に活用
農業用ドローンは、畑などに農薬を散布するときに活躍しています。除草剤や肥料を散布するために使用される場合もあります。実際に農業用ドローンを使い始める人の多くは、ドローン操縦の初心者です。
接触事故が多い
農業用ドローンは、操作ミスによって墜落する場合があります。しかし、実際には墜落事故よりも接触事故の方が多く発生しています。農薬散布などに使用される農業用ドローンは、一般的にあまり高度を上げずに使用されます。
そのため、周囲の建物や電線などに接触するリスクがあります。電柱や建物が近い畑や水田に、農業用ドローンを使って農薬を散布する作業は難しいものです。
接触事故は多数発生しています。事故なく安全にドローンを操縦するためには、経験を積んで技術を磨かなければなりません。
取り扱いに注意が必要
ドローンは精密機器のため、取り扱いに注意しないと故障する場合があります。高温、低温、もしくは高湿度の環境に放置すると故障につながります。
また、アームスリーブの閉め忘れなどのケアレスミスによる事故も起こり得ます。使用前に状態をチェックしてメンテナンスすることで、事故や故障を防げるでしょう。
農業用ドローンのためにスクールに通う必要はあるのか
農業用ドローンを導入したいけれど、操縦方法がわからない人も多いはずです。安全に農業用ドローンを使用するためには、スクールに通う方がよいのでしょうか。
農業用ドローンの購入には資格が必要
農業用ドローンを使用するときに、自動車の運転免許のように国が定める免許は必要ありません。しかし、農業用ドローンを購入するときは、そのドローンに対応した資格がないと購入できません。
そのため、農業用ドローンを購入したい場合には、スクールに通って資格を取る必要があります。使用したいドローンの機種に合わせて、必要となるライセンス資格を取得してください。
農業用ドローンスクールとは
農業用ドローンスクールには、農業に従事している人などが通っています。ドローンについても、農業についても、基本的な内容から学べます。まったく知識がない人が通い始めても問題ないでしょう。4日～6日ほどで資格取得できます。ただし、ヘリ型ドローンの資格を取得する場合は2週間ほどかかります。
農業用ドローンスクールで学べること
ドローンについては、基本的な知識や操作方法について学びます。飛行や安全運行に関する知識、メンテナンス方法などです。実際にドローンで液体を散布する実習もあります。
農業については、農林水産省が作成している無人航空機利用技術使用指針に基づいて学びます。農薬の取り扱いや、空中散布が禁止されている農薬について、関連する法律や規制についてです。
また、農業用ドローンで農薬を散布した際、隣の畑にまで農薬が入ってしまうトラブルが起こりえます。スクールでは、これらのトラブルを防ぐ方法についても指導されます。
農業用ドローンのスクール選びのポイント
ここでは、農業用ドローンのスクールの選び方のポイントについて説明しましょう。
運営団体に農業の知識や実績があるか
さまざまな団体がドローンスクールを運営しています。ドローンに詳しい業者が運営するスクールもあるものの、農業に関する知識や技術が不足している講師がいる可能性もあります。そのため、農業の知識や実績をもつ団体が運営する農業用ドローンスクールを選びましょう。
卒業後のアフターフォローが充実しているか
卒業後のアフターフォローがあると、万が一の事態でも対応してくれるでしょう。農業用ドローンの販売店が運営しているスクールでは、ドローン購入後のトラブル対応などのサポートがあります。
機種やフィールドの環境が整っているか
タンクの容量やパワーの違いなど、ドローンにはさまざまな種類があります。ドローンスクールでいくつか機種を操縦すると、自分が扱いやすい機種がわかるでしょう。
ドローンを購入するときの参考になるはずです。また、ドローンを遠くに飛ばす練習ができるように、広いフィールドが用意されているかチェックしましょう。
まとめ
今回は、農業用ドローンについて解説しました。便利な農業用ドローンも、操縦ミスによって家屋の外壁に接触する場合があります。農業用ドローンスクールに通うと、ドローンと農業の両方の知識を学べます。今後も農業の現場で新しいテクノロジーが活用されると予想されています。農業用ドローンが現場で活用される機会も増えるでしょう。自分の目的に合った農業用ドローンスクールを見つけて、ライセンス取得を目指してください。
