近年ドローンは、あらゆる業務に利用されるようになっています。そのため、さまざまなタイプのドローンが開発されています。ところで気になるのが、悪天候時のドローンの飛行です。実際ドローンは悪天候時でも飛行ができるためしょうか。今回は、悪天候時にドローンを飛ばしても大丈夫なのかについて詳しく紹介します。
CONTENTS
- 1 悪天候時にドローンは飛ばせる?
- 2 悪天候時にドローンは飛ばせるのか?
- 3 ドローンを飛ばせない悪天候とはどんな時か?
- 4 ガイドラインに引っかかるおそれがある
- 5 もし悪天候時に事故を起こしてしまうとどうなる?
- 6 雨が強い時にドローンを飛ばす危険性
- 7 ドローンが雨に濡れて起こるリスクの原因とは?
- 8 モーターがショートする
- 9 バッテリーがショートする
- 10 フライトコンピューターがショートする
- 11 レンズに雨粒が付いて撮影ができない
- 12 カメラが故障する
- 13 コントローラーが故障する
- 14 金属部分がサビを起こす
- 15 風速がドローン飛行に与える影響
- 16 風速5m/s以上からドローン操作は難しくなる
- 17 風速5m/s以上の風が発生した時はすぐに飛行を中止した方がよい
- 18 まとめ
悪天候時にドローンは飛ばせる?
悪天候時にはドローンは飛ばせるのでしょうか?
悪天候時にドローンは飛ばせるのか?
結論からいうと、悪天候の時にはドローンは飛ばせません。
ドローンを飛ばせない悪天候とはどんな時か?
ドローンを飛ばせない悪天候とは、「雨」や「風が強い日」など、ドローンを安全に飛ばすことができない天候を指します。
ガイドラインに引っかかるおそれがある
ドローンの悪天候時の飛行は、ガイドラインに引っかかるおそれがあります。ガイドラインとは国土交通省 航空局が提供する 「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン」のことです。
ガイドラインによると、ドローンの飛行前には「安全に飛行できる気象状態であるか」「機体に損傷や故障はないか」「バッテリーの充電や燃料は十分か」の3点が確立されていなければ、飛ばすことができないと決められています。
このためドローンの悪天候時の飛行は、「安全に飛行できる気象状態であるか」という条件に反しているため、飛ばせないという結論になります。
もし悪天候時に事故を起こしてしまうとどうなる?
もし、荒天時に飛ばして墜落事故や物損事故を引き起こしてしまうと、場合によっては損害賠償責任を問われる可能性があります。加えて2021年6月11日の航空法改正では、ドローン事故の報告を操縦者に義務づけられ、「報告をしなかった」「虚偽の報告をした」などといった場合には、30万円以下の罰金が科せられます。
これにより、ドローンの事故を引き起こした場合、きちんと国に報告をしなければなりません。
雨が強い時にドローンを飛ばす危険性
雨が強い時にドローンを飛ばすとどんな危険があるのでしょうか?こちらで詳しく紹介します。
ドローンが雨に濡れて起こるリスクの原因とは?
ドローンが雨に濡れて起こるリスクとして、電気のショートが考えられます。電気がショートすると、機体のなかを大きな電流が一気に流れ、過熱し、発火します。ドローンの場合は、機器が雨に濡れると高確率でショートを起こし、飛行できなくなり墜落するというケースが考えられます。
モーターがショートする
モーターが雨に濡れるとモーター内部でショートします。すると、大量の電気が一気にモーターに流れモーターが過熱し、発火する可能性があります。
バッテリーがショートする
バッテリーが雨に濡れてショートしてしまうと、モーターに電気を送れなくなり、電力不足で墜落する可能性が高いです。
フライトコンピューターがショートする
フライトコンピューターがショートすると、電子基板が発火し、空中で姿勢を制御できなくなり、落下します。
レンズに雨粒が付いて撮影ができない
ここからは、ショート以外で起きる不具合を紹介します。レンズに雨粒が付くことにより、撮影しても被写体をはっきりととらえられず、思うような撮影ができません。
カメラが故障する
カメラ箇所の隙間から雨粒が侵入します。すると内部に浸透し、故障して動かなくなることがあります。
コントローラーが故障する
コントローラーにも若干隙間があります。雨が降ると隙間から雨粒が侵入し、浸透すると操縦ができなくなる可能性があります。
金属部分がサビを起こす
ドローンの一部パーツには、鉄や銅などの金属が使われています。雨が降って濡れてしまい、何も対策せずに放置すると、その日のうちからサビが発生します。サビだらけになってしまうと、スムーズな操縦ができなくなります。
風速がドローン飛行に与える影響
風速は、ドローン飛行に影響を与えるといわれています。では、どんな影響を与えるのでしょうか。こちらで詳しく紹介します。
風速5m/s以上からドローン操作は難しくなる
一般的にドローンは、風速5m/s以上を超えると操作が難しいとされています。理由は、ドローンは風の影響を受けやすいからです。とくに小さな機体となると、風速5m/s以上を超えると機体の姿勢が不安定になりやすく、風に飛ばされやすくなります。
風速5m/s以上の風が発生した時はすぐに飛行を中止した方がよい
ドローンのサイズにもよりますが、風速5m/s以上の風が発生した時はすぐに飛行を中止することをおすすめします。もしそのまま飛ばすと、機体が不安定になり、コントロールができず、最悪の場合墜落するかもしれないからです。ちょっとでも風が強いなと感じたら、すぐに飛行を中止しましょう。
まとめ
今回は、悪天候時にドローンを飛ばしても大丈夫なのかについて紹介しました。今回のポイントをまとめると、悪天候時のドローンの飛行は飛ばせないということです。とくに雨天時や風が強く吹く荒天時には、飛行は中止した方がよいです。もし飛ばしてしまうと、墜落のリスクが高まります。悪天候がおさまってから飛ばすようにしましょう。