農薬散布用のドローンを自作・改造するのはリスクがある?

公開日:2025/04/15  

近年、農業の省力化や効率化に貢献するツールとして、農薬散布用ドローンが注目されています。一方で、インターネット上には自作ドローンや改造に関する情報も散見されます。しかし、安易な自作や改造は、予期せぬ事故やトラブルに繋がるかもしれません。そこで今回は、農業ドローン自作のメリットやデメリット・リスクを解説します。

 

そもそも農業ドローンは自作・改造できるのか

 

農業ドローンの自作・改造は、パーツを個別に購入して組み立てたり、他の機械の部品を改造・加工したりすることで可能です。ドローンを構成するフレームやフライトコントローラー、モーター、バッテリー、送受信機、プロペラなどを組み合わせることで、一から機器を自作することができます。

しかし、農業ドローンはそう簡単に改造できるわけではありません。農業ドローンは、農作業をサポートしてくれるとても便利な機器です。畑や水田といった農地の上空を飛行して肥料や農薬を散布したり、作物の生育状況を確認したりといった作業を行います。

そのため、一般的なドローンに比べて重いものを運ぶ必要があり、使用する機器もそれらの作業に耐えられるものを選択しなければなりません。たとえば、農薬散布を行うドローンであれば、一般的な部品だけでは不十分です。農薬を散布するためのポンプやノズル、農薬を入れるタンクなども必要となります。

また、ある程度の積載量もなければ、効率的に農薬を散布することができません。さらに、農業ドローンは飛行中に農作物や障害物に接触するリスクも考慮しなければなりません。そのため、安全性を確保するためのセンサーやプログラムも必要不可欠です。

これらの要素を考慮すると、農業ドローンの自作や改造には、専門的な知識や技術が必要となることがわかります。さらに、農業ドローンは人々の生活や環境に直接影響を与える可能性がある機器であるため、安全性や信頼性の確保が非常に重要です。

自作や改造を行う場合、各部品の性能や互換性、耐久性などを十分に考慮する必要があります。このように、農業ドローンの自作や改造は技術的には可能ですが、専門知識や技術力、安全性への配慮、法規制への対応など多くの課題をクリアする必要があります。

 

自作のメリット

 

自作の農薬散布ドローンは、メーカー製の製品と比べて費用を大幅に抑えることができます。メーカー製のドローンを購入する場合の3分の1から4分の1程度の費用で済むため、初期投資を抑えたいと考えている方にとって大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、自作の魅力はコストパフォーマンスの良さだけにとどまりません。必要な機能だけを搭載した、用途に最適なドローンを構成できる点も自作の魅力の一つです。市販のドローンは汎用性を重視しているため、不要な機能が含まれている場合も少なくありません。自作であれば、自分の農地や栽培作物に最適な機能を持つ、まさにオーダーメイドのドローンを手に入れることができます。

また、自作のドローンは、万が一故障した場合でも自分で修理できるというメリットがあります。メーカー製のドローンは修理に出すと高額な費用がかかる場合や、修理に時間がかかってしまう場合も少なくありません。しかし、自作であれば構造を熟知しているため、迅速かつ低コストで修理を完了させることができます。

農薬散布ドローンを自作する際には、組み立てキットの利用を強くおすすめします。農薬散布ドローンは、通常のドローンよりも高いパワーと大きなバッテリー容量が求められるため、パーツ選びが難航することが予想されます。
組み立てキットを利用することで、農薬散布に必要なパーツが全て揃っているため、パーツ選びに失敗するリスクを回避することができます。また、すぐに組み立てに取り掛かれる点も大きなメリットと言えるでしょう。

 

自作・改造した場合のデメリットとリスク

 

ドローンを用いた農薬散布はその効率性から注目されていますが、自作や改造を行う場合には、様々なデメリットとリスクを伴うことを認識しなければなりません。

まず、許可申請に関しては、原則として機体の安全性を証明する詳細な資料提出が求められます。自作や改造を行った機体は、その構造や機能が市販品とは異なるため、資料作成が複雑化して許可取得までに時間を要する可能性があります。最悪の場合、安全基準を満たさないと判断され、許可が下りないリスクも考えられます。

さらに、安全面においても懸念材料は少なくありません。自作や改造によって機体のバランスが崩れたり、部品の強度が不足したりすることで、正常な飛行ができない可能性も否定できません。メーカーによる動作検証が行われていないため、予期せぬ動作不良や不具合が発生するリスクも高まります。

万が一、飛行中に問題が発生した場合でも、メーカーのサポートや修理を受けることはできません。結果として、安全性の担保が不十分な状態で飛行を行うことになりかねないのです。

保険に関しても、自作や改造機は保険加入を拒否される可能性があります。これは、機体の安全性が確認できないことや、事故発生時の責任の所在が明確でないことが理由です。

保険に加入できない場合、事故が発生した際の補償はすべて個人負担となってしまいます。農薬散布中の事故は、農作物への損害だけでなく、周辺環境への影響や人身事故に発展する可能性もあり、高額な罰金や慰謝料が発生することも考えられます。最悪の場合、経済的な負担だけでなく、社会的な責任も追及されるリスクもあるでしょう。

 

まとめ

 

今回は、農薬散布用ドローンの自作・改造について解説しました。自作・改造には、コストを大幅に削減できることや、用途に応じたカスタマイズが可能になるといったメリットがあります。一方で、許可申請の複雑化や、安全性の確保が困難になるなどのデメリットも存在します。さらに、保険加入が困難になることや、事故発生時の補償が個人負担となるリスクもあります。農薬散布用ドローンは人々の生活や環境に直接影響を与える可能性があるため、リスクについて十分検討してから自作・改造したほうがよいでしょう。

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